パティシエ小山進シェフが教える本格フランのレシピです。エスコヤマ20周年記念のお菓子として生まれたフランの歴史や国ごとの違いを交えながら、ご家庭でも再現できる作り方をご紹介します。
フランとは
フランとは卵・砂糖・牛乳を使ってつくられるお菓子のことです。国によりつくり方や材料が異なり、指すお菓子に違いがあります。
フランスのフラン
フランスでは、タルト生地(パイ生地)にカスタードクリームを流して焼くお菓子を「フラン」と言います。甘いお菓子だけでなく、茶碗蒸しのような食事系の味のものも同じく「フラン」と呼ばれます。
スペイン・メキシコのフラン
スペインやメキシコでは、プリンやカスタードプリンを「フラン」と言います。プリン液を型に流し入れ、湯煎や蒸し焼きにしてつくるお菓子で、カラメルソースを型に入れることで、ほろ苦さとプリンの甘さを楽しめます。
名前の由来と歴史
フランの語源はラテン語の「フラド(丸くて平たいもの)」からきています。鶏卵の生産が始まったローマ時代に誕生し、原型となる「ティロパティナム」から中世時代に「フラド」として広まり、現在の「フラン」につながりました。
プリンとの違い
プリンの原型「プディング」はイギリスで誕生しました。元々はお菓子ではなく、船員が肉や野菜を加えた卵液を蒸した食事でした。江戸時代以降にカスタードプリンが日本に伝わり、「プディング」が「プリン」として定着しました。
材料
型のサイズ:上19cm、底14.5cm、高さ5cm
パートブリゼ
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 強力粉 | 220g |
| 薄力粉 | 50g |
| 発酵バター | 200g |
| 卵黄 | 10g |
| 牛乳 | 70g |
| 塩 | 5g |
ドリュール
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 卵黄 | 15g |
| 生クリーム35% | 5g |
アパレイユ
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 牛乳 | 660g |
| 生クリーム35% | 130g |
| バニラビーンズ | 16g |
| サワークリーム | 35g |
| コーンスターチ | 65g |
| 卵黄 | 135g |
| グラニュー糖 | 175g |
| 生クリーム35% | 70g |
作り方
パートブリゼの作り方
- フードプロセッサーに薄力粉、強力粉、バターを入れ、細かく粉砕する。材料は全て直前まで冷蔵庫に入れておきます。
- 卵黄、牛乳、塩を合わせる。(1)の中に少しずつ加え、その度にフードプロセッサーで合わせる。冷蔵庫で半日休ませる。
- 3mm厚に伸ばす。ピケをした後、型にフォンサージュする。
- パートブリゼ空焼き用式紙(約直径25cm)を敷き、タルトストーンをセットする。
- オーブンで空焼きする。家庭用は180℃で40分焼き、タルトストーンを取って20分。
- ドリュールを塗り、オーブンで焼成する。家庭用は200℃で2分。
アパレイユの作り方
- 牛乳、生クリーム(130g)、バニラビーンズ、サワークリームを温め、5分抽出する。
- 卵黄とグラニュー糖をすり合わせる。
- ふるったコーンスターチを(2)に加え、すり合わせる。
- (1)と(3)を合わせ、漉したあと、炊く。
- 35℃程まで冷やす。泡立てた生クリーム(70g)と合わせる。
- 空焼きしたパートブリゼに580g流し、オーブンで焼成する。家庭用は200℃で35分。
ポイント・コツ
- パートブリゼの材料は必ず直前まで冷蔵庫で冷やしておくことが重要です。
- アパレイユは35℃程度まで冷ましてから生クリームと合わせると、なめらかな仕上がりになります。
- 焼き色調整用のドーナツ型厚紙(外径24cm・内径20cm)を使うと、均一な焼き色に仕上がります。
- 今回はフランスタイプのフランを小山シェフがアレンジしたレシピです。パリの街並みとワルツのリズムをイメージした、本格的な味わいをお楽しみください。




